乳腺腫瘍

乳腺腫瘍

しこりは乳がんでもできますが、それ以外の乳房疾患でもよくある症状であり、良性の場合もあります。実際にしこりが発見されて精密検査を受けた場合、80~90%は良性だとされています。
左右の乳房の同じ位置にしこりがある場合は乳腺の一部の可能性が高いため、数週間後に再度セルフチェックを行ってください。また、良性のしこりは弾力があってコロコロと動き、乳がんのしこりは硬く動かないなどの傾向があります。ただしこうした特徴はあくまでも傾向であり、当てはまらない場合も多く、自己判断は危険です。しこりがある場合は乳腺科を受診しましょう。

線維腺腫

20〜30歳代に発症が多く、乳腺の良性腫瘍の大部分がこれです。しこりのほとんどは数㎝程度の大きさであり、自然に退縮することもありますが、稀に巨大になることがあります。くりっとしたよく動くしこりとして感じられます。痛みをともなうこともあります。症状が気になる、見た目に影響する、どんどん大きくなってくる際には摘出手術を検討します。

葉状腫瘍

線維腺腫と似ていますが発症はまれで、広い年齢層に生じます。線維腺腫に比べて大きい場合や急激な増大を起こすことが多いです。良性の経過であることがほとんどですが、悪性のものもあり、転移をきたして命に関わることもまれにあります。検査で線維腺腫と区別できないことが多く、葉状腫瘍が疑われる場合には摘出術を検討します。再発しやすい腫瘍のため、大きめに切除を要する場合もあります。

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